読書に浸る
久しぶりに集中して本を読んだ
思想哲学の類の本を、集中して読めたのは何時振りだろうか
森有正の『生きることと考えること』である
著者が、“経験”と“体験”の違いについて述べていた部分が印象的であった
“経験”とは絶えず塗り替えられるものであり、塗り替えることをやめて経験のある一時点にとどまってしまうのが“体験”であると。
いわゆる成功体験と呼ばれるものに固執して、眼前にある現実を経験として取り込めない人が多いことを考えると、なかなか面白い指摘だと感じた。
それと同時に、ほぼ同義に使っていたコトバが、これほどの差を持ちうるのかということに驚きを覚えたことで、経験を伴わない安易な言葉遣いに警鐘を鳴らす筆者の意図を少なからず汲み取れた気がした。
また別の章では、日本の近代化は盲目的なキャッチアップであり、自ら思考しての成長ではないと述べていた。その結末は、キャッチアップし先進国化したにもかかわらず問題解決能力を持ち合わせない国が出来てしまうというものである。まさに今の日本じゃないか...
その道の専門家であることだけが、問題を解く鍵では無いということを強く感じた
思索をめぐらす時間を持ちたいと思った
みなさんにもお勧めしたい