時代への迎合?それとも発展?
土曜日に国立劇場まで、通し狂言『噂音菊柳澤騒動』を観に行ってきました。
12時~17時までの長丁場ですが、始めから終わりまで通して話が展開されるのはわかりやすくて良かったです。内容をかいつまんで説明すると、将軍に取り入った功名心の強い人間が、出世のために世継ぎ問題を自らの思い通りに進めようと画策する話です。結局は、企みがばれてお役ご免となってしまうわけですが、その過程でいろいろなドラマが展開されます。途中には、町民の生活も挿入されていて、権力や金に執着するのは偉い人も一般人も同じという教訓めいた内容に仕上がっています。
途中には40分程度の休憩も入れられていて、そこで食堂にあがって予約しておいたお弁当を食べられたりもしてなかなか風情があります。
感想としては、パンフレットも購入してあら筋を理解していたので、台詞も意外と理解することができました。劇中には笑いを誘う場面もあって、町民の楽しみであったことを感じさせます。特に驚いたのは、ここにもあったんです“マツケンサンバ”が、、、
まわりの老人たちは口をあんぐりでした。一方で、若めの人は手をたたき大笑い。これは時代への迎合なのか?それとも柔軟な発展なのか? たしか中村勘九郎がNewYorkで開いた『平成中村座』でもNY市警が乱入するという仕掛けが用意されていたと聞きます。個人的には肯定的なスタンスなのですが、好みは分かれるのかもしれませんね。ただ、やはり町民の楽しみとしての起源を意識すれば当然の姿であるような気もしますね。最近は若い観客も増えたといいますし。
ということで内容は追いついているのですが、もう一歩追いつかないのが料金です。1人1万円はかかってしまいます。これでは月に1度といった雰囲気にはなりませんね。むろん1階の良い席であったことはありますが、安い料金だからといって、2階の遙か後ろまで追いやられては観る気も失せてしまいます。だって表情が見えないんですから。
シェイクスピアのグローブ座しかり、浅草の演芸ホールしかり、あのサイズで商業ベースにのせられれば理想ですね。