「失敗の本質」を読んで
太平洋戦争(文中では大東亜戦争)における日本軍の振る舞いから組織的な欠点を探るという内容。
どうも日本軍は過去の成功体験を引きずる傾向にあり、過去の状況で有効であった戦術への過度の最適化を実践してしまったために負けたらしい。一方でアメリカは過去の失敗から学ぶことを知っていたので優れた戦いができたとのこと。(無論物量で圧倒的に負けていたという点はあるのだけれどね、、、)
そしてその要因は、組織の構造にあったらしい。アメリカは若手の人材を積極的に登用したり、能力的に至らない人材を降格したりと、機動的に人材の構成を変化させていたらしい。一方で日本は過去の成功をもとに後の待遇が決まり、一定以上の階級になると年功序列の待遇となっていたそうだ。また情による処遇なども不公平・不効率な人事を横行させていたらしい。
(吉田俊雄『四人の連合艦隊司令長官』を文中で引用)
「創設以来七十五年たち、二代、三代と代替わりして、すっかり安定した日本人的な長老体制が出来上がっていた。抜擢は大佐に進級するまでで、将官になると、ずっと序列は変わらなくなった。本来、海上で働く将官は、少将で四十歳、対象は五十歳が理想とされたが、住み心地が良すぎたせいか、新陳代謝が進まなかった。開戦のとき、中沢人事局長によると、だいたい五歳から八歳くらい老けすぎていた」
著者達は“自己革新的組織”と表現しているが、要はボトムアップによる改革を許容する組織を持たなければめまぐるしく変わる状況に組織が対応できないということ。
でも、いまだにトップダウンな企業はたくさんあるし、オペレーショナルエクセレンスは日本人の文化かもしれないよね。というよりも日本に限らずおおかたの人間はオペレーション人材でリーダーになりうる人材はほんの一部に感じる。ボトムアップばかりを期待するリーダーの方が無責任かもしれないと思ったりもする。
もちろん若い芽を拾い上げる目利きは大切だし、可能なら権限を委譲すべきだと思うけれどね。別にトップダウンを是としているわけじゃないよ、でも現実問題として優秀な中間管理職を100%確保できるわけではないし、、、このニュアンス伝わるかなぁ~(^^;)
だからリーダーができることは“裸の王様”にならないこと、自分の意思決定に対して、思いこみに対してつねに疑問を持ち続けられる人であるしかないのかもしれないと思った。どうだろう?